ファン必見のコラボレーションも！「城田優 LOVE＆PEACE Tour 2012」東京公演レポート
13歳の頃からの夢を叶え、去年５月にシングルデビューを果たした城田優。まだまだ俳優としての認知度のほうが高いが、アーティストとしてのポテンシャルも驚くほど。甘く力強いボーカルはもちろん、3月7日リリースの1stアルバム『UNO（ウノ）』では、大半の楽曲の作詞・作曲・編曲を手がけている。３月２日、そんなアルバムをひっさげた1stツアー「城田優 LOVE＆PEACE Tour 2012」の初日となる東京公演が、SHIBUYA-AXで行なわれた。
会場を埋め尽くすファンは約700人。９割が女性で、中には台湾やメキシコから訪れたファンの姿も見られる。そんな中、オープニング曲『Worth Fighting For』で城田が登場。バックストリート・ボーイズのハーウィー・Dとのコラボで話題となったこの曲を、たったひとり、アカペラで歌い出げた。誰かが「城田優は歌声もイケメン」と言ったように、ほれぼれするほどの歌声が会場に響く。続けて、ロミオ＆ジュリエットの悲恋をモチーフに作詞作曲した「刹那」、「La flor abandonada」の２曲を、このまま泣き出すんじゃないかというぐらい情感たっぷりに歌い上げる城田。そんな彼の歌に、観客はサイリウムを振るのも忘れてじっと聞き入っていた。
しかし、その後のMCでは雰囲気がガラリと一転。あちこちから「優クーン！」と声がかかると「ちょっと黙ってて。やっとしゃべれるところなんだから！」と会場に突っ込みを入れ、さらにファンからの「かっこいい！」の声援に「そうだろ、そうだろ」とうなずき返すなど、あけっぴろげなトークが繰り広げられる。「今回のツアーでは、３つの城田優を見せたい。アーティストの城田優、俳優でもある城田優、そして素の城田優。城田優ってこんな人だったんだと思って帰ってもらえれば」（城田）。
３曲目の『Mentirosa』では、アルバムでもコラボしている実兄の城田純が登場。「芸能界に飛び込んだのが13歳。それから13年かかって、今回初めてステージで共演します！」（城田）。
お揃いのB−BOYルックに身を包み、クラブサウンドにスペイン語のラップを盛り込んだ同曲を２人が歌うと、会場は一気にヒートアップ。興奮した会場から「あなたたちのお母さんの顔が見たいよ！」と声があがり、城田が「あなただよ！」と言うと、客席でお母さんが立ち上がって手を振るという一幕も見られた。
またこの日は、純のほかにも、アルバムで共演している元DreamのKanaことKana Tachibana、昨年秋のミュージカル『ロミオ＆ジュリエット』でロミオ役をWキャストで演じた山崎育三郎も登場。学校の同級生で15歳から親交があるというKanaは、「その頃の優くんの色恋なら全部知ってます」と昔の恋バナをチラつかせたほか、「Wロミオでーす」と登場した山崎とは、漫才と見まごうほどのトークを展開。息がぴったりすぎるふたりのやり取りに、会場は大いに盛り上がった。
自身の持ち歌のほかにも、カバー曲のメドレーでは、尾崎豊『I LOVE YOU』、スピッツ『空も飛べるはず』、宇多田ヒカル『First Love』、GReeeeN『キセキ』などの名曲を次々と歌い、客席を魅了。また「成長して行きたいから，苦手だけど敢えて挑戦した」というダンスも披露した。さらには、「最近ハマってるエクササイズ」として、お笑いコンビ2700の「右ひじ左ひじ交互に見て」のダンスを、ゲストが来るごとに強要（？）するというお茶目（？）なシーンも見られた。
「今回のツアーで城田優を出して行きたいと言いましたが、同時にここに来てくれた全てのお客様に笑顔になってほしい。僕のくだらないトークと心を込めて歌う歌と、まだまだヘタだけどがんばってるダンスを見てもらって、元気・勇気・やる気と少しの笑顔を持って帰ってもらえれば」。そんな思いを込め、汗びっしょりになりながら、最後まで全力で歌い、踊り、伝え続けた城田。終演後にはファンクラブによるハイタッチ会も行われ、ファンに取っては忘れられない１日となった。
＜Text／河本チーター＞
＜セットリスト＞
OP～「Worth Fighting For」
1.刹那
2.La flor abandonada
3.Mentirosa （ゲスト：城田純）
4.Campeones
5.Cuando se ama
6.夏の終わり
7.カバーソングメドレー
8.Dance Performance
9.FTL
10.Obstinacy （ゲスト：Kana Tachibana）
11.Wedding song （ゲスト：山崎育三郎）
12.U
13.Sisyphus
14.It was you
15.Heart of glass
16.Love&Peace
●城田優 オフィシャルサイト
http://www.yu-shirota.com/