【マチ★アソビ18】デジタルアニメの新時代を名物アニメプロデューサー・はたなかたいちがアツく語る! 「『マチ★アソビ18』ACTF マチ★アソビ出張講座」

By saeki, 2017年5月8日


「アニメーション制作に係わる制作者が必要とするデジタル制作技術に関する情報獲得の機会を提供する」ことを目的とした文化庁委託事業「ACTF(アニメーション・クリエイティブ・テクノロジー・フォーラム)。そのフォーラムがどのような内容なのかを紹介するステージが5月5日(金)、ufotable CINEMAの1Fで行なわれ、一般社団法人「日本アニメーター・演出協会(JAniCA)」事務局長の大坪英之氏とデジタルアニメ制作に力を入れ、本人はラーメン作り(特にチャーシュー)に同じくらいの情熱を傾ける、クリエイターズインパック大阪のはたなかたいちプロデューサーが登壇した。


 



最新のフォーラム「ACTF 2017」は2017年2月11日に開催され、メインセッションには、クリエイターズインパックのはたなかたいちプロデューサーも登壇。そのほか、そうそうたるメンバーがそろったそう。
セミナーは30人程度の少人数で行われ、中には海外からの登壇者も。名刺交換会では、普段は社内で工程を終えるようなアニメーション制作会社の人同士が、この機会にと交流を深めたそうだ。


ここで「クリエイターズインパック」の紹介。現在は海外各所にも拠点を置く同社だが、日本国内では東京スタジオの次に沖縄にスタジオが設置された(現在は一度解体されて在宅がメインになっているそう)。関連会社のパッショーネやアスラフィルムなど、数名~10数名単位の会社が多い。
「まずはやれるところから」という理由により5分アニメの制作がメインで、他社より請けた『リトルウィッチアカデミア』が30分アニメを約1年ぶりに担当したとのこと。


はたなかプロデューサーが籍を置く大阪スタジオはデジタルでの作成が主流で、昨年10月~12月まで放送されたアニメ『バーナード嬢曰く。』に関しては最初から全部デジタルでいこう、という気概で制作したそうだ。
ちなみにデジタルの走りは『夜桜四重奏』で当時は1クールの作品でも数話しか対応できないような難しさがあったのだが、現在放送中の『まけるな!! あくのぐんだん!』のような手書きでは手間のかかるタッチの絵も容易に書けるようになった。

はたなか氏は「マチ★アソビ」の発起人である近藤光氏が社長を務めるアニメ制作会社ufotableを引き合いに出し、「ufotableさんの作画は撮影処理がきれいで、心が折れます(笑)」とコメント。
大坪氏も「『マチ★アソビ』には普段表に出ないような撮影のプロもたくさん来ているので、本当に楽しいです」と語った。


制作現場と各アニメーターとのやりとりはスカイプがメインで、それぞれ活動時間が違うため、メッセージを残しておいて後で連絡を待つ、という方法が主流。データでのやりとりが可能となったことにより「車を飛ばして素材を送ったりする手間がなくなったのが最大のメリット」(はたなか氏)と語った。

ここからはテーマに沿ったトーク。


☆テーマ1:鉛筆とデジタルで「クオリティ」は違う?

はたなか氏は「まだまだ分からない」としながらも、「目の大きさの修正をしたり、よりクオリティの高い作品にするために修正する際に共有できるのが強みだと思います」
一方、大坪氏は「井上俊之さんという、鉛筆での技術がすごいアニメーターさんがいらっしゃるのですが、彼にデジタル作画をお願いしたところ、怒られるのかと思ったら『苦手な分野もやってみたい』と言ってくださったんです」とのエピソードを紹介した。


☆テーマ2:制作進行の立場としてデジタル化

現在はデジタルとアナログでの制作が一つの作品の中で混在することもしばしば。はたなか氏は「デジタルとアナログが混じったときは大変ですね……」と語った。



☆テーマ3:デジタル作画になると原画展ができなくなる?

はたなか氏は「この質問は非常に厳しいですね(苦笑)」と前置きし、「イベントなどで実際に制作時に使用した原画のカット袋をプレゼントする、ということをよくやっていましたが、デジタル化すると複製原画展という形でしかできなくなってしまったのは残念ですが、それでもデジタルのメリットを推奨したいです」とコメントした。

最後に大坪氏から「『ACTF2018』も開催される予定なので、クリエイターズインパックのような活きのいい会社にどんどん参加していただきたいです」との言葉でステージは締められた。


 
▲イベント最後には『バーナード嬢曰く。』の複製原画が賞品のジャンケン大会も行われた。

●JAniCA 公式サイト
http://www.janica.jp/

●大坪英之 ツイッター
@hootsubo3 (https://twitter.com/hootsubo3
●はたなかたいち ツイッター
@hata_hatanaka (https://twitter.com/hata_hatanaka