原点に立ち返った舞台に挑戦! 劇団フルタ丸 第24回本公演『僕は父のプロポーズの言葉を知らない』

By saeki, 2015年5月19日




―これまで稽古を積んできて、現在の手ごたえを教えて下さい。

フルタジュンさん(以下、フルタ):実は途中で一度、台本をほぼ最初から書き直したんです。納得がいかない部分がありまして……。ですから、今回は余裕を持って稽古を始めたつもりが、今かなりバタバタしております(苦笑)。

宮内勇輝さん(以下、宮内):まだもがいているのが正直なところです。まだこれから先も稽古が待っているのですが、まるで本番前のような緊張感を感じています。

篠原友紀さん(以下、篠原):私も宮内くんと同じく、稽古前にすごい感情が昂ぶるんです。今回はごまかしがきかないことに挑戦していると思っていますので、毎回すごく気合が入っています。

清水洋介さん(以下、清水):僕の中では、パーツがようやく揃った段階かな、と思います。今回は6人しかいませんし、これからペースを上げていかないといけない、と気が引き締まる思いの中で稽古をしている状態です。組み立て作業がいかに大事なのかを肝に銘じてやってます。

工藤優太さん(以下、工藤):先日、ようやく最後まで通すことができた段階ですので、ここからいよいよ…というのが正直なところです。

真帆さん(以下、真帆):言い方が難しいのですが、作品の「底」の部分が私にはまだ見えていなくて。「フルタ丸」の舞台は、この時期になると全体が何となく見えているのですが、今回はまだ全然なんですね。詳しくは言えませんが、今回は舞台の裏側も忙しくなりそうで、そこが舞台の表にも反映されるのではないかと思いますので、そこは楽しみにしていただきたいですね。


―今回は客演なしの「フルタ丸」のメンバーのみで挑まれるということですが、改めて本公演にかける意気込みをお聞かせください。

フルタ:僕は現在、精神的に追い詰められているところがあります。何故なら「言い訳ができない状態だから」です。これがフルタ丸です、というものを作ろうと思ってやっていますが、これがつまらなければ「それが我々の実力」と認めるしかないんですね。ただ、その分大きなリターンもあると信じています。今回は我々だけでどこまで迫れるか、通用するかに挑戦していく場だと思って頑張っています。

宮内:今回フルタ丸メンバーだけでやる、ということが決まったのは、全員の総意だったんですね。6人の技術力、思い切りの良さが今回の公演のカギになると思いながらやっています。

篠原:歴史の教科書には「歴史年表」が載っていると思うのですが、フルタ丸の歴史の中で、今回はその年表に刻まれる場所に来ているのではないかと思っています。公演を成功させて、年表に輝かしく載せることができるように頑張ります!

清水:演劇をやる上で、僕らみたいに劇団に所属する人もいれば、フリーで色々な舞台に立たれる人もいると思うのですが、劇団員は大変なことが多いんです。もちろんフリーでやっている人も大変なことはたくさんあるかと思いますが、僕は今回の舞台で「劇団員とは何か?」をもう一度見つめ直してみたいと思っています。

工藤:「6人で劇をやろう」という話になった時、ワクワク感もありましたが、正直不安もありました。でも僕が劇団に入った当初のことを思い出した時「このメンバーだけで本気でやったらどうなるだろう?」という興味も強くなってきたんですね。それもモチベーションになって現在稽古に励んでいる、という感じです。

真帆:メンバーだけの舞台は「チャレンジング興行」などであったりはしましたが、本公演でやるのは、私にとってはほぼ初めてのことでして。しかも稽古が始まったのが普段の舞台よりもかなり早かったので「こんなに準備期間が長いと、途中で心が折れてしまうのではいか」と思ったんですね。でも実際にやってみたら全然そんなことはなく。メンバーの色んなところを再発見できたり、とても新鮮な気持ちで臨めていますので、いい作品になる予感はしています。


―皆さんの、これまで体験してきた「結婚」にまつわる話や「結婚観」のようなものがありましたら教えて下さい。

フルタ:結婚式に出席する時って、新郎もしくは新婦のどちらかの関係者としてだと思うのですが、もう片方の関係者って、自分とはこれまでに全く縁のなかった人たちじゃないですか。そういう人たちと一緒に数時間の披露宴で感動的な空間を共有するのはすごく不思議なことですよね。式の場では「ブライダルムービー」と呼ばれている、新郎、新婦の半生を数分の映像にまとめたものが流されることが多いと思いますが、僕はそれを見るのが好きです。

宮内:以前、兄の結婚式に出たことがあるのですが、そこで初めて「義理の弟」に会うわけです。今ではすっかり仲良くなって、遊んだりもしているのですが、いきなり自分に新しい「家族」に近いような存在ができるのって、すごく不思議なことだと思うんですね。結婚は、新郎新婦だけでなく、その家族、親戚の人生にも大きく影響を与えるものなんだな、というのを再認識しました。

篠原:私の友人にすごく演劇が好きな女の子がいて、その子が結婚することになった時に、相手との馴れ初めやプロポーズの様子などを自分で脚本を書いて結婚式の時に披露する、ということをやったんです。私も協力させていただいたのですが、出席者の方にも好評で、大成功に終わりました。そんな舞台を作るお手伝いができたことを未だに誇りに思っています。

清水:僕はフルタ丸に入った時に「絶対に結婚しない!」と宣言させてもらったのですが、決して結婚は不要、と思っているわけではないので、いわゆる「運命の人」が現れればこっちから必死にアプローチをかけて、何とか結ばれようとするとは思います(笑)。
でもまだ「他人と一緒になって家族を作る」ということがうまく想像できないんですよね……。「結婚とは何か?」を探している最中です。

工藤:僕が妹の結婚式に出席した時、司会の方が新郎新婦の生い立ちを年表にまとめたものを紹介したのですが、例えば生まれた歳に何があったかを紹介する時に「有名人の●●と●●が結婚しました」というトピックスも入っていまして。でも、そのカップルはことごとく離婚しているんですよね……(苦笑)。それを説明する司会者の言葉を聞きながら、会場からは失笑が漏れてました。「こんなことがあるんだな」と驚きましたね。

真帆:結婚式は「最高の親孝行」だと思うんです。結婚式に出席した時、主役のふたりももちろん輝いてはいますが、それを見ている親御さんのうれしい笑顔がすごく印象的なんですね。両親には、いつになるか分かりませんが「待っててね」とは伝えてあります。


―最後に、メッセージをお願いします。

フルタ:今の「フルタ丸」の力を全て出し切った作品となるように、毎日稽古に励んでいます。もしこれをご覧になって、つまらないと思われたら…全員で腹を切る覚悟でやるしかないです。あと、今回はフルタ丸としては初となる公演パンフレットも会場で販売予定。こちら、準備段階からかなり気合を入れて作りました。ご来場いただいた際にはぜひお手に取っていただければ幸いです。よろしくお願いします!

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<Text・Photo/ダンディ佐伯>

【公演概要】
第24回公演『僕は父のプロポーズの言葉を知らない』

5月27日(水)~5月31日(日)

【東京】下北沢小劇場「B1」

●劇団フルタ丸 公式サイト
http://furutamaru.com/