歌手・ミンゴスの新たな1ページが刻まれる! 4thアルバム『この雲の果て』をリリースする今井麻美 インタビュー

By, 2013年11月27日



声優・歌手として活躍中の今井麻美が4枚目のアルバムをリリース! 「星屑のリング」や「Tender Is The Night」といったタイアップソングに加え、タイトルチューンの「この雲の果て」など、全13曲を収録予定。発売を控えた今井さんにお話をお聞きしました!

—アルバムリリースにあたっての喜びの気持ちをお願いします。

今井麻美さん(以下、今井):とにかく、嬉しいです!

—表題曲の「この雲の果て」についてお聞かせください。

今井:歌手活動を続けていくうちに、最初の3枚のアルバムは“感覚”シリーズとして、全体のイメージでアルバム製作をしてきたので、「今回は表題曲に主眼を置いたアルバムを作ろう!」と思いました。

今まではアルバムの全体像を考えながら歌詞などを考えていたのですが、メロディを聞けば聞くほど、この曲が訴えかけてきているものが鮮明に見えてきて。聴く人がどのように感じるのかを考えた時、日本人は辛いときなどにが「じっとこらえる」という意識が強く、それはとてもきれいな感情だと思います。

自分の思い通りにいかないことがあった時、声を大きくして言うのではなく、耐えることにが日本人の美学のようなものがあるのではないかと。あると思いました。自分の人生と重ね合わせてみても、あらためてそう思いました。そうして突き詰めていった結果、そうしていくと、この曲は自分の人生のテーマのようになりました。

これまでアルバムを3枚作ったことによりそれが自信になったのですが、達成感と同時に、自分のできていないことが見せつけられた感じもあったんです。今回アルバムに入っている曲は、格闘しながら録った曲も多くあります。そのたびに「ここで満足してはだめだ、乗り越えるとそこに新しい発見がある」と自分に言い聞かせながら録りました。その結果、私が音楽とゼロから向き合った、というのが分かる内容になっていると思います。

「この雲の果て」は、自分の中では過激な歌詞になってしまったと思いますが、この曲を聴いて、「ここを乗り切ればいいことがあるかも知れないし、成果が表れなかったとしても誰かに影響を与えているのでは? そうなれば素敵だな」と思える、闇の先にある希望をテーマにした前向きな曲になったと思います。

—新曲「Rain〜てのひらのアンブレラ」についてお聞かせ下さい。

今井:とても好きな曲です。アイリッシュポップということで、過去にエスニックな曲も歌わせていただいているのですが、アルバムでは色々なタイプの曲に挑戦できるので、今回もチャレンジさせていただきました。

沸き上がるようにイメージが浮かんできて、幸せにしてくれる楽曲になりました。詩の世界も優しいです。毎日朝に聞きたいと思える曲です。コーラスにエナちゃんという子がいて、どちらがメインヴォーカルなのかわからないくらいたくさん歌っています(笑)。

歌詞の中ではやはり「ふわふわカプチーノ クマさんの顔」という部分が歌うとちょっと恥ずかしいですね(笑)。でも最近はそういう可愛さもわかるようになってきて、この歳になって、10代の女の子の感覚がようやくわかってきたような気がします。歌手デビューしてから4年半の間に色々な自分を発見できていて、新しい自分をあけられているんだろうな、と自覚する瞬間だったりしますね。

—ではもう1つの新曲「Jewel’s Tree」についてもお聞かせください。

今井:アルバムのラストを飾るバラード曲として作っていただきました。作詞をコンペでお願いしたのですが、本当に多くの人に参加していただいて。こんなに幸せなことはないと感謝しつつ、その分真剣に選ばせていただきました。
自分の感覚に一番近い歌詞を選んだら、バンドメンバーの花岡環(たまちゃん)さんだったのを知らずに選んでいまして、たまちゃんが一番ビックリしていました(笑)。

前回のライブでピアノとカルテットの演奏で歌わせていただいたときに、自分の未熟さを感じながら立ち回っていたのですが、たまちゃんがリードしてくれて。その時の私に対するシンクロ感がこの歌詞に出ているような気がします。

「一つ一つを集めていけば大きくなることでも、意識しないと日常に流れてしまうものがある」という言葉をいただいたことがあるのですが、そんな、普段流しがちになってしまうこと(皆さんへの感謝の気持ち)を、一歩立ち止まって考えていくことが大切なんだ、と思いレコーディングに臨みました。ライブで歌っていけばいくほど、木が大きくなっていくんようなイメージで、大事な位置づけになる曲だと思います。

—ではCD未収録の曲をご紹介ください。まずは「夏色Sunshine Flower」から。

今井:冬に出すアルバムに収録されていますが、夏の曲です(笑)。古き良き日本の夏をイメージしていて、レコーディングの時にはそこまで思っていなかったのですが、歌えば歌うほど、自分に合っているなと思いました。奇をてらっていないし、特に難しくもないのですが、歌えば歌うほど「自分らしい曲だな」と。

自分の中ですくすく育っていくのを感じる曲でした。まだレコーディング以外では、9月に広島で行われたイベントとリハでしか歌っていないのですが、これからどんどん伸びていく曲だと確信しました。

—では「無限旋律」についておきかせください。

今井:ある意味格好を付けた私、という感じです。最近私のことを知ってくださった方が増え始め、このCDで知ってくださる人もいると思いますが、そんな人にも聴きやすい曲に仕上がっていると思います。ライブで歌っても絶対に盛り上がる曲だと思います。

—「天空の炎」はジャズ・アレンジバージョンが収録されています。

今井:最初に聴いた時、本格的過ぎて思わず笑ってしまいました。今回はアレンジにジャズテイストを入れてみる、というのを聞いていてワクワクしていたのですが、想像を超え過ぎていて。ギターの中村天佑さんにアレンジをお願いしたのですが、彼はジャズに造詣が深いということでして。普段は無口ですが、音楽が好きなのは分かっていましたが、今回「ただの音楽オタクなんだ」ということがよく分かりました(笑)。

彼に「今井さんなら普通に歌えば歌えますよ」と言われましたので、「ならば受けてたとう!」ということで、私なりに食らいついていったつもりです。
毎回ハードルの高いことを突きつけられて、むしろ皆さんに感謝したいです。「常にチャレンジさせていただいている」、というのが分かっていただけるかと思います。アルバムが4枚出たからといって「当たり前になっていることを当たり前だと思ってはいけない」、ということを気づかせてくれた1曲です。

—では「この雲の果て」のMusic Videoについてお聞かせください。

今井:私はいつも、自分が歌っている時に思い描いていた映像を表現して貰いたいと思っているのですが、私の想像を超える素晴らしい映像を撮っていただきました。

苦悩の中で作った曲なのですが、私が描いていた苦悩の先の光まで見事に汲み取っていただいた感じです。一見ドキッとするような歌詞になっていますので、そこを汲み取られた場合は「暗いイメージの映像になってしまうのかな?」と思っていましたが、光の部分を表現してくださったことに感動しました。

今回はフクロウと一緒に収録したのですが、とても楽しくて。地球があって宇宙があって、その中で生きている、という気持ちを、自然はすごい、という気持ちを改めて感じることができました。

収録自体は大変でした。湖のシーンを最初に撮ったのですが、沼の脇の細い山道を、大きな機材をもって運んでくださっているスタッフさん達の姿を見ていると、それだけで感動しました。
万が一にも転んで水浸しになったりしてはいけないと、神経をすり減らしながらの撮影だったので、朝から夜まで、沼の近くで気が抜けない状態を保っていた自分をほめてあげたいです(笑)。いったん入り込んでしまうと前後不覚になってしまう性格なので、行き過ぎそうになるたびに監督さんに止められていました(笑)。

—アルバムが完成してみて、改めていかがですか?

今井:とても聴きやすいアルバムになったと思います。聴いてくださる方のテンションひとつで、色々な表情を見せられる1枚になったのではないでしょうか。

—12月から始まるライブツアーについてお聞かせください。

今井:今回で7度目のライブツアーになります。ライブでは毎回色々な発見があったり、経験を積んだゆえの難しさもあると思うんです。今回は果たしてどんな内容になるのか? 今から想像を膨らませています。

アルバムを引っさげてのライブは、自分の今の気持ちがそのまま出てくるのではないかと思います。前回の2Daysライブでは、構えたりする部分がありましたが、「この雲の果て」を聴いていると「今その感情をそのまま出していいよ」、とアルバムが言ってくれているような気がして。どんな表情を見せられるのか、今からワクワクしています。

また今回は栃木でアコースティックライブがあるのですが、前回沖縄でのアコースティックライブで得た感覚が忘れられなかったこともあり、スタッフの皆さんが、同様の会場を探し出してくださったんです。
自然の中に行くと、得体のしれない力を出せるタイプだと思っていますので(笑)、自分が想像できていないようなことが今度のライブ会場でもできるんじゃないかと思います。
いずれは47都道府県を回りたいですね。まだまだ力不足ですが、普段はなかなか来られないような人も来られるんじゃないかと思います。

—TVアニメから今井さんのことを知ってくださった方もいると思いますが。

今井:発売記念イベントなどでは、アットホームな雰囲気でやらせていただくことが多いのですが、いつも「初めてイベントに来た人はいますか?」と聞いてしまいます。どうしても気になってしまいまして。

私は結構、人の顔を覚えるほうなので、初顔を見ることも増えているように思います。こうして声優としての活動も、歌手としての活動も両方できていて幸せに感じています。感謝の気持ちを常に持っていたいと思えた1年です。

—BD付き限定版についてくる、フォトカレンダーについてお聞かせください。

今井:自分のカレンダーの写真を見るのが、いまだに恥ずかしいんです。皆さんが喜んでくださっているのは聞いているのですが……。カレンダーについてはスタッフさんにお任せしてしまおう、と思いまして。前回のライブでブロマイドを発売させていただいたのですが、いまだに理解ができません(笑)。

—今回のアルバムから見えたものは?

今井:自分の弱いところと強いところが見えた感じがします。弱い部分は人に見せたくないと思うのですが、強さも弱さもさらけ出す、ということが過去とは雲泥の差だったと思います。
ここまでさらしたことがないな、というのをレコーディングの段階でさらけ出せたのが新鮮でした。私は常識にとらわれがちで周りを気にする性格なのですが、全部とっぱらって作れたアルバムだと思います。七転八倒している自分と向き合えて良かったな、と。

—12月25日(水)に発売予定の、バースデーライブBD・DVDについてご紹介ください。

今井:このライブをどれだけ楽しんでいて、ファンとスタッフが楽しんで作っていたのを余すところなく観られます。ただ私が映っているだけでなく、みんなが感じている事までが残っているのが分かり、ニヤニヤしてしまいます。
トラブルもあり、笑ってしまうのですが「どこまでもかっこつけられない私」、という感じで私らしいな、と思いました。
「Dear Darlin」も、恥ずかしいながらも楽しくなってきたのですけど、、、何があったのか、その様子は映像で確かめてみてください(笑)。

—最後に、ファンに一言お願いします。

今井:幸せをかみしめながら音楽に向かっています。私の曲から、多くの人に何かを感じとっていただけるのであれば、冥利に尽きます。これからもよろしくお願いします。

<Text・Photo/ダンディ佐伯>

【アルバム概要】
今井麻美4thアルバム「この雲の果て」
2013年11月27日(水)発売

発売元:5pb.
販売元:メディアファクトリー

(C)2013 5pb.

★アルバム用の新曲「この雲の果て」と、さらに新曲2曲に加え、ライブで大評判の新録アコースティックバージョン1曲や、CD未収録曲2曲を含む豪華全13曲入り!

★Blu-ray付数量限定盤は、「今井麻美卓上フォトカレンダー2014(新規撮り下ろし写真)」付き!

★Blu-ray付限定盤&DVD付盤の特典Discには、今井麻美出演の「Dear Darling(Short ver.)」「星屑のリング」Music Clipの他、新曲Music Clip&メイキング映像を収録!
さらにBonus Trackとして今井麻美が声優としても出演するOVA「コープスパーティー Tortured Souls―暴虐された魂の呪叫―」オープニングムービーも収録!!

★Blu-ray付限定盤&DVD付盤には、各15名様に直筆サイン入りレーベルをランダム封入!!

★各仕様とも、今井麻美フォト満載の豪華ブックレットを封入!各ジャケットは、それぞれ撮り下ろしオリジナルフォトジャケット仕様!!

【予約先着特典】B2発売告知ポスター(アーティスト写真)


【数量限定盤(Blu-ray付)】(CD+Blu-ray)
※「今井麻美卓上フォトカレンダー2014(新規撮り下ろし写真)」付き
品番:FVCG-1274
税込価格:¥4,410


【DVD付盤】(CD+DVD)
品番:FVCG-1275
税込価格:¥3,990


【通常盤】
品番:FVCG-1276
税込価格:¥3,150

《収録内容》※収録内容は予定です
【CD】
・「Dear Darling」
・「星屑のリング」(OVA「コープスパーティー Tortured Souls -暴虐された魂の呪叫-」OPテーマ)
・「旅人」
・「海月 ~Jellyfish~」
・「Tender Is The Night」(PS3&Xbox 360ソフト「DISORDER6」EDテーマ)
・「路地裏のプラネタリウム」
・「散花の祈り」(今井麻美のSinger Song Gamer テーマソング)
・「無限旋律」(PS3ソフト「英雄*戦姫」OPテーマ)※CD未収録
・「夏色Sunshine Flower」(PS3&PSPソフト「向日葵の教会と長い夏休み -extra vacation-」EDテーマ)※CD未収録
・「この雲の果て」(オリジナル新曲)

ほか、さらに新曲2曲と新録アコースティックバージョン1曲を含む、全13曲を収録予定。

【DVD / BD】
・「この雲の果て」Music Video
・「この雲の果て」Music Video メイキング映像
・Dear Darling Music Video(Short ver.)
・星屑のリング Music Video
– Bonus Track –
・OVA「コープスパーティー Tortured Souls ―暴虐された魂の呪叫―」OPムービー

●今井麻美公式WEB
http://5pb.jp/records/sp/asami/