歴史ロマン朗読CD『城物語松平容保と会津若松城』が2013年8月28日(水)に発売する。
松平容保をはじめ家臣など登場人物のほとんどを福山さんが朗読し、会津若松城を森川智之さんが担当する。
今回は収録後の福山さんに朗読した感想や、作品の魅力のついて語ってもらいました。
――今回は、歴史ロマン朗読CDシリーズ『城物語』という一風変わったシリーズの第二弾ですが、参加された感想をお聞かせください。
福山潤さん(以下、福山):朗読『城物語』と聞いて台本を読んでみて「なるほど、城にまつわる松平容保との話なんだ」と思っていたら、途中で城と会話を始めたので「なんてこった!」と少し驚きました。
今までドラマCDやゲームなどのお仕事で、戊辰戦争や新撰組のお話になると“会津藩主・松平容保公”という台詞がよく出てきたので、名前だけは知っていたのですがどういう人かはよく知らなかったので、今回は勉強になりました。
――松平容保をどんな人物だと捉えられましたか?
福山:台本を読んで行くと、京都守護職や藩主になったのも、敵前逃亡をせざるをえなかったのも全て自分の意思じゃないんですよね。
若くして藩主になるというのも珍しくはないのですが、重責や周りの兼ね合いを見てみても、自分の意思を通せなかった人なのかなというイメージが今回できました。でも最後まで戦い抜いたのを見ると、土地を愛し、幕府に忠誠を尽くす清廉な人だったのかなと思います。
――演じられて気をつけたところはどこですか。
福山:松平容保を演じるということよりも、今回は朗読なので全体的なコントラストを考えました。
容保も物語の中で年齢を重ねていき、48歳から50歳半ばになるんですが、この時代の50歳といえばもう死を間近にした状態なので、そういった部分のコントラストや容保以外の家臣も全部僕が演じるので方法論から入ったというところもあります。
また朗読劇なので、落ち着いた感じでやりたいなと思ってやらせて頂きました。
――今回のお話のテーマはどういったものでしたか?
福山:日本の人は土地神とか、ものに魂が宿るとか、ものを使うと愛着がわくと思う傾向にあると思うんです。それなので、実際そういう風に守っていた城がその土地のトップと意思を通じることが出来るというのはロマンがあって、十分人気のあるテーマだと思いました。
――戦場で部下をどう扱うかなど、生と死についてはどう思いましたか?
福山:領民を犠牲にするのが是とするのか非とするのかは結構重要な問題だと思います。
この作品ではそういう部分を“城”が諭してくれるんです。
――福山さんが好きなお城はありますか?
福山:僕は大阪府高槻市出身で、近くに高槻城という城があったのですが、高度成長期に城を壊して市民会館を建ててしまったんです(苦笑)。
高山右近というキリシタン大名で有名な武将がいた城だったんですけど。それなので僕にとっては母親の実家の広島県福山市の城が一番身近になりますね。福山市は全国で一番新幹線から城が近いので有名で、ホームから一番城がきれいにみえるんですよ。
――もしも福山さんが城を建てるとしたらどういったお城を建てますか?
福山:城というか、建てるならカラクリ屋敷のような要塞にしたいです。来る人が来るのはいいけど帰れなくなる様な(笑)。余談ですけど、声優を始めたばっかりの時に入口が全然見つからないスタジオがありまして。
スタジオの地図も持っていたんですがそこにも書いてなくて。その建物の三階だったのですが、一階がレストランで二階に上がってもパンドリーになっていて入口が見当たらないんです。遅刻してしまうし困っていたらやっと裏口にインターフォンを見つけて、押してみたら今開けますと言われて。てっきり目の前の扉が開くのかと思っていたら、壁が「ゴゴゴ」と音を立ててスライドしてびっくりしました。
中に入ったらディレクターから「忍者屋敷みたいでしょ!」と言われました (笑)。今はもうないスタジオなんですけどね。
――最後に、ファンの方にメッセージをお願いします。
福山:時代劇が好きで昔よく年末にやっていた時代劇スペシャルの「五稜郭」とか「白虎隊」を見ていました。今回の物語はまさにその時代です。
歴史を知っている人にも知らない人にも、こういった切り口の朗読が一つのジャンルとして出てきたらおもしろいなと思います。
擬人化じゃなくて本当にそのままなんですけど、逆にそこがおもしろいと思います。楽しみにしていて下さい。
<Text・Photo/大根田 理絵>
【CD概要】
歴史ロマン朗読CD
『城物語 松平容保と会津若松城~白慕~戊辰に淡雪舞いて』
2013年8月28日(水)発売
品番:XNCG-10025
定価:2,100円
【語り】
松平容保 役 :福山 潤
会津若松城 役:森川智之
原作:上永哲矢
監修:竹内 葵
発売元:Cosmic★Gate 販売元:avex marketing
●コズミックレイ 公式サイト
http://www.cosmicray.co.jp/
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