神谷浩史が密室トリックを破る！　Kiramune初のリーディングライブ『鍵のかかった部屋』レポート

By, 2012年11月11日

神谷浩史、浪川大輔、入野自由など人気男性声優が所属する音楽レーベル“Kiramune”による初のリーディングライブ『鍵のかかった部屋』が、10月27・28日に舞浜アンフィシアターで開催された。

原作は貴志祐介の同名小説で、防犯ショップの店長・榎本径（神谷浩史）と、弁護士・青砥純（27日・入野自由／28日・浪川大輔）が密室事件を解き明かしていくという推理もの。
今年ドラマ化もされた人気作品を、Kiramuneメンバーが新鮮でスタイリッシュな朗読劇に仕上げた。ここでは28日の夜公演の模様をお届けする。

　
朗読劇ということで、舞台のセットはいたってシンプル。円形のステージの背後に、バラバラなデザインの扉が６つと、中央に椅子がひとつ置いてあるだけ。
しかし、出演者がその扉から次々と出入りしたり、セリを使って椅子やソファーを入れ替えたりして、シンプルなセットながらもハッキリと場面変換が分かる演出になっていた。
また、背後の巨大なスクリーンに、人物紹介や事件の細かい時系列などを表示するなどの工夫もされ、観客も話に置いて行かれることなく安心して楽しめた。

物語は、防犯ショップの店長・榎本（神谷浩史）と、弁護士・青砥（浪川大輔）の出会いからスタート。
その後、榎本が凄腕の元泥棒で“サムターン回しの魔術師”と呼ばれる会田（野島健児）を青砥のもとに依頼人として連れてくる。会田は刑務所から出た直後、鍵のかかった部屋で甥・高澤大樹が死んでいる現場に遭遇したという。
これを警察は自殺と判定したが、会田は「絶対に自殺じゃない」と信じ、榎本と青砥に真実の解明を依頼するのだが――。
調べて行くうちに明らかになる数々の不審点。観客も青砥たちと共に謎解きをしているような感覚に陥りながら、舞台を見守った。
クライマックスに向かうに連れ、会場の緊張も増していき、犯人・高澤芳男（吉野裕行）を前にしての榎本が密室トリックの解説を行うシーンではその緊張がピークに！　そして見事榎本が高澤の企みを看破し、「密室は破れたんですから」と決めゼリフを言い放って舞台は閉幕。会場からは、それまでの静寂を打ち破る大きな拍手が巻き起こった。

鳴りやまない拍手に応え、一旦退場したキャストが再び登壇。観客に向かってそれぞれメッセージを贈った。
神谷さんから「今後Kiramuneでは、こういった形でリーディングライブや歌のライブ、トークイベントなどをどんどんやっていきたいと思っておりますので、引き続きよろしくお願いいたします」と挨拶があり、公演を締めくくった。