「ない」と「らぷ」の物語の行方は……!?11月14日(水)発売『ふしぎ工​房症候群 風の軌跡』アフレコレポート

By, 2012年10月12日



コズミックレイがお届けする人気シリーズ『ふしぎ工​房症候群』の最新作が2012年11月14日(水)に発売。
今作は、先日発売されたドラマCD『ふしぎ工房症候群 あの日の約束』のその後を描いている。
「私(ない)」役を務めた竹達彩奈さん、「彼女(らぷ)」役を務めたMAKOさんをはじめとしたメインキャストの面々に話を伺ってきた。

―収録を終えた感想をお聞かせください。

ふしぎ工房の少女役・能登麻美子さん(以下、能登):切ない物語ですが、想いの着地点が最後にあって良かったと思います。
キャストの皆さんの熱の伝わってくるお芝居が印象的でした。

私(ない)役・竹達彩奈さん(以下、竹達):また、ないちゃんを演じられて嬉しいです。前作では会えずじまいだった、ないとらぷが会えたのが嬉しかったのですが、再会の形が複雑、というか不思議な感じでした。でもそこでお互いに想っていたことを全て吐き出せたのが良かったです。スッキリしたというか、お互いにようやく分かり合えたというか。
結果的には少し寂しい終わり方だったのですが、心と心でぶつかり合って成長した二人を見ることができて嬉しかったですね。
私がないを演じさせていただくようになって今回が3作目なのですが、最初は本当にどうしようもない子で、そこから成長していって、看護師にもなれてどんどん成長していく姿を見られて何より良かったと思います。

彼女(らぷ)役・MAKOさん(以下、MAKO):前作で解決しなかった、気になっていたことを掘り下げていただきました。
ないちゃんの方はハッピーエンドなのかな、と思ったのですが、らぷちゃんを演じていて、「彼女にとってはこれでハッピーエンドなんだろうな」と思いました。

彼女の父役・てらそま まさきさん(以下、てらそま):父親としては、母親と同じ病気で娘を失うという辛い状況なのですが、ラストにいいシーンがあって、そこに救われますし、ホッとできるかな、と思います。

―今作で印象に残っているシーンはありますか?

竹達:ないが心休まるシーンと言えば、最初の先輩とのやりとりくらいで、らぷと出会ってからはずっと重い空気に包まれていたので……。

MAKO:現実なのか夢なのか分からない屋上のシーンはとても爽やかで、今まで苦しかったのがパッと開けて、私としては楽になったのですが、他のみんなは……。

竹達:私は、らぷちゃんが体調が悪く、危険な状態で「死なせて」と言っているシーンが印象的でした。彼女が初めて感情を爆発させて自分の気持ちを伝えてくれたシーンでしたので、受け止めるこちらとしては「ようやく言ってくれた」という気持ちでいっぱいになりました。
こんな風に思っていたんだ、こんなに辛かったんだ、というのを改めて感じたシーンでしたね。

―この作品を通じて、ご自身が成長したと感じますか?

竹達:聴いた後に心があたたかくなり、すごく前向きにしてくれる作品です。
ないは不登校から始まり、母親やらぷと色々あって辛い思いもしているのですが、どんなに辛いことがあっても諦めずに前を向いていれば救われるというのを作品からメッセージを感じました。「私も辛いことがあっても逃げないようにしよう!」と思うようになりましたね。

MAKO:二人の友情にすごく胸が熱くなって、演技をしながら少し泣きそうになったりしたのですが、ない役の彩奈ちゃんにうまく乗せられて演じられたかな、と思います。

―改めて、ないとらぷはどのような関係だと思いますか?

MAKO:どうしてもこの子じゃないといけない、というか。唯一無二の存在と思っているのではないでしょうか?

竹達:ある意味家族よりも深い部分でつながっているのではないかと感じました。特に、ないの、らぷへの依存度が強いな、というのを感じて。
ないは愛情を受けられないままで育ってきたこともあり、らぷともいざこざがあって卑屈になったこともありますが、一番求めているのはらぷなんだな、というのを本作でも改めて感じました。

―最後に、ファンの皆さんに一言お願いします。

竹達:前作までを聴いてくださった皆さんから「続きがどうなるのか気になる」という言葉をたくさんいただいて。関連イベントでも同様の声が上がりましたので、この度皆さんの要望に応えることができました。今回続編を出せたのも、応援してくださる皆さんのおかげだと思います。
寂しいような温かいような気持ちになるような物語ですが、皆さんの心に何かしら残るような作品になれば幸いです。

MAKO:色々と考えさせられながら演じさせていただきました。台本は、涙なしでは読み進められなかったです。登場人物たちの、らぷに対する色々な想いを聞けて、母親に関する気になっていたことが分かりましたし、最後は辛い結末を迎えてしまったかと思いますが、何か一つ希望があるような作品になりました。
色々と考えさせられることがあると思いますので、ゆっくり聴いて欲しいと思います。

能登:繊細な話だと思いました。ないとらぷの間に起こることは過酷なことが多いですが、それをだれがどう受け止めて、葛藤してすれ違いながらも想いをつなごうとする、という部分の心理描写が丁寧に描かれていると思いますので、じっくりと聴いていただきたいです。

てらそま:20年前のらぷと話すシーンをどのように演じればいいか考えつつ、そこからラストに向かう上での視点はとても大事だな、と思いながら演じさせていただきました。
『ふしぎ工房』シリーズとして、今後この物語も不思議な展開をしていくかも知れないですし、そういう意味では希望を持てると思います。二人の演技もあって素晴らしい作品になったと思いますので、是非聴いてみてください。

<Text・Photo/ダンディ佐伯>

●『ふしぎ工房症候群』作品紹介サイト
http://www.cosmicray.co.jp/fks/

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