公開朗読にも挑戦! ドラマCD「ふしぎ工房症候群 あの日の約束」発売記念トークイベント(第一部)レポート

By, 2012年8月30日



2012年6月27日に発売された「ふしぎ工房症候群」シリーズのドラマCD『ふしぎ工房症候群 あの日の約束』の発売記念トークイベントが行われた。
当日は主人公の「私(ない)」を演じた竹達彩奈さんがゲストで登場。原作者・竹内葵先生とのトークを繰り広げた。

二人は1年前にも、秋葉原で行われたオリジナル朗読CD「ふしぎ工房症候群Premium 2『居場所をください』」のイベントに出演し、それ以来の共演となる。
イベント前半はトークコーナー。竹達さんは今回の作品を総括して「中学生、高校生といった、思春期の独特な悩みが凝縮された、とてもリアルな作品だと思います」とコメント。
竹内先生は「『ふしぎ工房症候群』という作品は、皆さんツイッターなどで『重い、暗い』と言われていますが(苦笑)、最後に一筋の光を残していく作品だと思っております」とコメントした。
作品の魅力については、竹達さんは「不器用に生きている『私(ない)』や(MAKOさん演じる)『彼女(らぷ)』が実際にいるように思えて、『助けてあげたい!』という気持ちになって応援したくなります」と語った。

続いて『ふしぎ工房症候群』関連のイベントでは恒例となっている「答えて『ふしぎ工房』」コーナー。
あらかじめ来場者に出題されたお題に沿って回答してもらい、それを発表する、というもの。
そのお題とは「主人公の『私(ない)』が再度『ふしぎ工房』に訪れた際、少女に『注文を書き直せ』と言われましたが、果たして書き直したでしょうか?」という中々に考えさせられるもの。
竹達さんと竹内先生が厳選した5枚が発表され、「あの日に戻って約束を守らせてください、と書き直すのでは?」や「『私たちの居場所をください』と書き足す」といった意見に対し、会場からも「なるほど」と声が上がった。
様々な参考になる回答を寄せられて、先生も「たくさんの回答をもらって、とても嬉しいです。今後の作品制作の参考にさせてもらいます!」と感謝の気持ちを口にした。


そして、気になる竹内先生からの「模範解答」。ここで竹内先生から竹達さんにお願いが。その模範解答を実際に朗読してもらうことに! こちらは第一部のみのスペシャルな企画となった。
「こんなにたくさんの人前で朗読したのは初めてです。とても緊張しました(苦笑)」という竹達さんだったが、その顔は充実感に満ちていた。
模範解答では「書き直していない」結末だったが、「書き直した」という結末も用意していて、竹達さん自身にどちらを読むか選んでもらったとのことだ。
ちなみに「書き直していない」方を選んだ理由を竹達さんは、「アフレコ時には個人的には『書き直したい』という気持ちでいっぱいだった」のだが、「「ふしぎ工房症候群Premium 2『居場所をください』」を思い出し、あの時、必死で書いた願いをなかったことにしていいのか? と思ったし、人生で壁にぶつかった時に都合よく願いを叶えてもらえるならそんな人生は私自身つまらないな、と感じました」と当時のエピソードも交えつつ説明した。
これを受けて竹内先生も「『ふしぎ工房』は、願いを叶える場所ではなく、願いを叶えようとする人々を後押しする場所なんです」と解説した。

最後はジャケットにサインを入れたCDのプレゼント抽選会が行われ、当選者に向け、竹達さんがその場でサインを入れていった。

イベントの最後に、二人からメッセージが送られた。

竹内先生:約1年ぶりのイベントでこうして皆さんにお会いできて嬉しかったです。これからもよろしくお願いします!

竹達さん:『ふしぎ工房』のイベントは、毎回シリアスに色々と語れる貴重なイベントになっています。皆さんの素敵な考えも伝わってきて、とても良かったです。今後も作品を応援していただいて、またこのような機会が作っていただけたら嬉しいです!

なお、第二部の終わりにマスコミ向けにインタビューが行われたので、こちらの模様もお届けしよう。

―イベントの感想をお聞かせください。

竹達彩奈さん(以下、竹達):とても楽しかったです。私の心の内側など、普段はあまりお話できないような内容のお話ができました。「皆さんにちゃんと受け入れられたのだろうか?」という気持ちになりつつ、竹内先生とこうして1年ぶりにイベントに出演させていただけたのも嬉しかったです。

―CDの聴きどころをお願いします。

竹達:全編通してムダなシーンがないので、全て聴いて欲しいですね。すごく苦しくて辛くて嫌な思い出なのですが、それに負けたくない、という気持ちがあり、その思い出を幸せにつなげていきたい「私(ない)」の思い、そして「彼女(らぷ)」への思いなど、色々な「思い」が詰め込まれた作品ですので、是非聴いていただいて、心に残るものがあれば、と思います。

―次回、もし朗読CDに出演することがあれば、「こんなことをやってみたい」ということはありますか?

竹達:今作は心にジーンと残る、引きずる思いのようなものだったり、辛いシーンが多くありましたので、次回作は是非ハッピーエンドというか、二人とも明るく救われて欲しいな、というのはありますね。
また、今回は「私(ない)」の視点での物語でしたが、「彼女(らぷ)」の視点でのお話も見てみたいと思います。

―では、ドラマCDでは「こんなことをしてみたい」というのはありますか?

竹達:竹内先生と一緒に話し合いながら、お茶をしながら考えたいと思います(笑)。

―最後に、ファンに向けて一言お願いします。

竹達:「ふしぎ工房症候群 あの日の約束」は心にのしかかるような作品ではありますが、生きる上ですごく必要な言葉だったり、必要なことがすごく詰め込まれている作品だと思います。
どんなに辛くても明日を描いて進んでいく、ということを考えさせられる作品ですので、是非皆さんにも聴いていただき、自分を見つめ直したり、自分を再発見できる切っかけになればいいな、と思います。皆さんなりの聴き方で楽しんで下さい!

<Text・Photo/ダンディ佐伯>

【CD概要】
ドラマCD「ふしぎ工房症候群 あの日の約束」
2012年6月27日(水)発売

品番:XNCG-10024
価格:¥2,940(税込)

発売元:Cosmic★Gate
販売元:avex marketing

●『ふしぎ工房症候群』作品紹介サイト
http://www.cosmicray.co.jp/fks/

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