東京・西武池袋本店にある西武ギャラリーにて、「マクロス30周年記念 ザ・マクロス原画展」の内覧会が行われた。
これは、TVアニメ『超時空要塞マクロス』放送開始30周年を記念し、シリーズを代表するクリエイター達が手がけた、アート作品にスポットを当てた展示会。現在、好評公開中だ。
主な展示内容としては、『マクロス』シリーズ原画&セル画、貴重な設定資料、描き下ろしイラスト等の数々を展示している。
また会場では、『マクロスF』ランカとシェリルが展示物を案内してくれる「キャラクター音声ガイド」の機器をレンタル(有料)できるので、展示物がより分かりやすく解説されているのも特徴だ。
今回は、展示内容&見所についてレポートしよう!
●当時描かれた原画から、人気イラストレーターのコラボ作品まで!
会場には、数々の貴重な資料が並べられ、『マクロス』の前身企画『バトルシティ・メガロード』設定資料、精密に描き込まれた「VF-1Sストライクバルキリー透視図」などは必見!
そして、劇場版『マクロスF ~イツワリノウタヒメ~』、劇場版『マクロスF ~サヨナラノツバサ~』に使われた原画の数々も展示され、線の質感も確認できるぞ。
同じく当時描かれた、『超時空要塞マクロス』『超時空要塞マクロスⅡ』の版権イラスト、『マクロスプラス』や『マクロス7』『マクロスゼロ』のセル画や原画も並べられており、実に壮観だ。
また、今回の展示会のために描き下ろされた作品もあるぞ。OVA『マクロスゼロ』でCGパートの特殊効果を担当していた天神英貴氏が、50号という特大サイズで「Ace of 30th」を手がけている。バルキリーの周りに、歴代主人公が並び、迫力の1枚となっている。
『マクロス』でメカニックデザインを担当した宮武一貴氏は、「MACROSS:世界に包まれ歌が流れる」というタイトルで、たたずむ巨大なマクロス艦を描いている。かなり圧巻だ。
そして『マクロスF』のキャラクターデザイン・作画監督でお馴染み、江端里沙氏の描き下ろし作品「想い届けるまで」は、ランカとシェリルが描かれている。パステルやリボンを使い、デジタルではない、手作業にこだわった1枚となっているぞ。
そして立体物も展示され、YAMATO製「1/2000スケール 完全変形SDF-1マクロス プロトタイプレプリカキット」試作完成品もまたスゴイ!河森正治氏が所属するサテライトに飾られていたもので、製品化前の試作版だ。横に、同スケールの東京タワー、スカイツリーが飾られているので、マクロスの巨大さが分かりやすい。
他にも、月刊「ニュータイプエース」誌上で企画された、「人気イラストレーターによる歌姫描き下ろし企画 Playback in divas」でのイラストも展示されている。喜久屋めがね氏、ゆずか正成氏、空中幼彩氏、U.G.E.氏、津路参汰氏、ひだかなみ氏、蓮川愛氏、沙月ゆう氏が紡いだ、それぞれの歌姫達は要チェックだ。
そして、今回の展示会開催を記念して「キャラクターイラストコンテスト」が行われていたのはご存知だろうか? 130点の応募があり、そこから選抜されたノミネート作品10点を、ここでは展示しているのだ。ファン達の熱い想いが込められた作品となっているぞ。
更に、天神英貴氏サイン会(8月18日(土))、宮武一貴氏サイン会(8月19日(日))、中島愛さんトークショー(8月21日(火))なども予定されているので、こちらも要チェックだ。(※詳細は公式サイトを参照)
なお、展示会は、同会場で8月22日(水)まで開催している。この夏、『マクロス』シリーズの貴重な作品群を、是非とも観てみてほしい!
<Text・Photo/小俣 猛>
●「マクロス30周年記念 ザ・マクロス原画展」公式サイト
http://macross-gengaten.com