株式会社ホビージャパンから刊行されているHJ文庫。7月現在までの刊行数は400を数える。
今回で6回目となるHJ文庫大賞の授賞式が7月6日(金)、都内で行われた。今回はなんと499もの応募作品があり、そんな中、4作品が各賞を受賞した。
当日は現在放送中のTVアニメ『はぐれ勇者の鬼畜美学』ヒロインの凰沢美兎役などでおなじみの日笠陽子さんがプレゼンテーターとして登場し、式を盛り上げた。
各受賞者の喜びの声はこちら。
『紅鋼の精霊操者(こうてつのエヴォルター)』で銀賞を受賞したハヤケン氏
「本作を執筆している時は、まさかこのような場に立てるとは思っていませんでした。こうしてチャンスを与えていただきましたので、ホビージャパンさんに少しでも貢献できるように、そして家計を少しでも楽にできるように(笑)、頑張りたいと思います」
『アヌヴィス! こうして俺は最強のデスワームになりました』で銀賞を受賞した草薙アキ氏
「このような賞をいただき、さらに憧れの日笠さんから賞状をいただくことができて、もう悔いはないです(笑)。ここで歩みを止めてしまうと、数年のうちに神隠しにあってしまうかもしれませんので(笑)、ここがスタート地点だと自覚し、皆さんに楽しんでいただけるように精進していきたいです」
『サムライブラッド~天守無双~(てんしゅむそう)』で金賞を受賞した松時ノ介氏)
「このような大舞台に立つことは私の人生の中では初めての事で、かなり緊張しています。大学で趣味で始めた頃から『一日1行』をモットーに休まず続けてきました。このチャンスを生かして、少しでも早くプロと言える力量をつけたライトノベル作家になりたいと思います」
『魔王なオレと不死姫(グール)の指輪』で大賞を受賞した柑橘ゆすら氏
「今回のお話をいただいたのは、大学を卒業して社会人になる約1ヶ月前のことでした。会社勤めと原稿執筆、2足のわらじでやって来られたのは担当編集様のおかげで、この度無事に刊行することができました。
今後の目標としましては、賞金泥棒を言われないよう(笑)、いただいた賞金に見合った働きをしていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします!」
なお、今回の授賞式は「HJ文庫創刊6周年記念パーティー」も兼ねており、各関係者が立食パーティー形式でバイキングを楽しみながら親交を深めていた。
日笠さんが登場したトークショーの模様はこちら。
―『はぐれ勇者の鬼畜美学』で演じられた凰沢美兎はどんなキャラクターですか?
日笠陽子さん(以下、日笠):アレイザードという異世界にいる魔王の娘で、凰沢 暁月(おうさわ あかつき)という勇者と一緒に暁月のいた世界に戻ります。そしてバベルが管理する学園に二人で通うことになります。
―作品の見どころは?
日笠:勇者が魔王を倒すまでを描いた物語が多いのですが、本作では後日譚が描かれている、ということで、そこが見どころではないでしょうか。
―日笠さんから見て、美兎とはどんな女の子ですか?
日笠:「なんでこの子はこんなに広い心を持っているんだろう?」と思いますね(笑)。いくら本人の遺言とは言え、自分の父を殺した人間についていく、というのは自分に置き換えても中々できないことだな、と思います。暁月の力を見定めようとしている気持ちを持ちながらも、それをふと忘れてしまう瞬間もありまして、その時は妹としてのかわいらしい部分を出そうかと思っています。
―『鬼畜美学』というすごい言葉がついたタイトルになっていますが、その勇者・暁月はどんなキャラクターですか?
日笠:「はぐれ勇者」と呼ばれていることからも分かるかも知れませんが、元々勇者とは違った形で魔王を倒したのですが、彼には彼なりの美学がありまして、それ故に事件を起こしてしまう、ということもありつつ(笑)、実は色々なことを考えているんじゃないか、と思います。
―では、日笠さんから見た暁月とはどんな男の子ですか?
日笠:アニメをご覧になっていただければ分かるかと思いますが、彼は「女性の敵」なんです(笑)。その中で垣間見えてくる彼の本心というか、演じている岡本(信彦)君の持っている、柔らかな部分が暁月の中にも移行していくということもありますので、悪い奴と思いながらも実はいい奴、という部分が見えてくるのではないかと思います。
―その他のキャラクターで注目なのは誰ですか?
日笠:生徒会の副会長の、(井上麻里奈さん演じる)七瀬遥(ななせ はるか)という子がいるのですが、暁月に下着を取られてしまったり、とても不憫な子です(笑)。
―最後に、ファンの方に一言お願いします。
日笠:個性的なキャラクターがたくさん出ています。キャスト陣はそれぞれのキャラクターを精一杯演じていますので、是非観てください!
この後は「ホームシアターセット」や日笠さん一押しの自動掃除機『ルンバ』など、豪華商品が当たるビンゴゲーム大会が行われ、大盛り上がりの中でパーティーは終了。
最後は株式会社ホビージャパンの代表取締役社長・松下大介氏より「これからも『ホビージャパンと組んで良かった』と思っていただけるような努力をしていきたいと思っておりますので、今後も変わらぬご支援をよろしくお願いします!」という言葉で締められた。
▲会場には、これまで刊行されたHJ文庫をはじめとした書籍やグッズが並べられ、パーティーに華を添えていた。
<Text・Photo/ダンディ佐伯>
【書籍情報】
『魔王なオレと不死姫の指輪』、『紅鋼の精霊操者』・・・好評発売中(7月1日(日)発売)
『サムライブラッド~天守無双~』、『アヌヴィス!こうして俺は最強のデスワームになりました』・・・8月1日(水)発売
●HJ文庫 公式サイト
http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/