作品にまつわる豪華メンバーそろい踏み!「聖闘士星矢Ωワールドプレミア」レポート

By, 2012年4月21日



あの伝説のアニメーションがテレビに帰ってくる―
1986年より「少年ジャンプ」にて連載開始され、あっという間に日本全土を熱狂の坩堝に巻き込んだ「聖闘士星矢」が完全新作アニメーション「聖闘士星矢Ω」として、この2012年4月1日(日)より放送が開始された。


去る2012年3月30日(金)に23年ぶりの復活を記念して、「SEIYA NIGHT ─『聖闘士星矢Ω』ワールドプレミア」が開催された。ワールドプレミアムの名の通り、本イベントは日本以外の世界各国にライブビューイング会場が設置。全世界中が熱狂した「星矢」の復活を盛大に祝った。今回はその白熱したイベントをあますところなくレポートする。

新宿バルト9は深夜1時にも関わらず熱気に包まれていた。それもそのはず、本イベントではあの「聖闘士星矢」の完全新作を誰よりも早く、しかも世界中のファンと共に体験できるからだ。このスペシャルなイベントに参加していて“小宇宙”が燃えないわけがない。筆者自身も幼稚園の頃からの「星矢」ファンであり、今回の復活を心から喜んだうちの一人だ。

 
いよいよワールドプレミアのスタート!あのお馴染みのイントロが会場に鳴り響く。MAKE-UPのNoBさんが颯爽と登場し、アニメ「聖闘士星矢」の初代OP「ペガサス幻想」を熱唱する。すでに会場の興奮はマックスだ。さらにその興奮が冷めやらぬまま、影山ヒロノブさんが登場。2代目OP「聖闘士神話(ソルジャードリーム)」を熱唱。会場からは割れんばかりの拍手が巻き起こる。伝説となった楽曲をライブで体験できるなんて、スタートからなんと豪華なイベントなのだろうか。


続いてキャストの、光牙役の緑川光さん、蒼摩役の小西克幸さん、ユナ役の雪野五月さん、龍峰役の柿原徹也さん、エデン役の諏訪部順一さん、そして星矢役の古谷徹さんが登場する。

一人一人挨拶が行われる中、世界中の星矢ファンの前に、再び「星矢役」として登場した古谷徹さん。鳴り止まない拍手の中、万感の思いがこもった「ただいま!」という一声に、その思いを受け止た観客が「おかえり!」と返すと会場の一体感がより増したように感じた。続いて、若林プロデューサーより、「聖闘士星矢Ωという作品は、原作の車田先生、テレビ朝日、東映アニメの三者話し合いながら”星矢を復活させよう”と作ってきた作品です。」と前作を継承しつつも完全新作として復活した経緯の説明があった。さらに原作の車田先生からも「我々はΩという作品を通して国と国が違っていても、この時間を共有しているのです。この喜びを胸に、さあ新しい星矢を一緒に楽しんでください。」と本作に対する期待のメッセージが寄せられた。

そしていよいよ待望の第一話の試写がスタート。

本作は星矢が命を助けた赤ん坊「光牙」が主人公。かつて星矢によって封印された、闘いの神にして火星の守護者「マルス」の復活が迫り、光牙は来る危機に備えアテナこと「城戸沙織」のもとで聖闘士となる為の修行の日々を送っているところからスタート。
このレポートを読まれている方は、すでに作品をご覧になっている方も多いと思うが、冒頭からサジタリアスの黄金聖衣を身にまとった星矢や、光牙の師匠で蛇遣い星座(オピュクス)のシャイナ、沙織の執事の辰巳の登場など、前作ファンなら涙モノの展開が見られる。
シャイナや辰巳はオリジナルキャストの小山さん・堀さんが演じているのも見逃せない。第一話では光牙が小宇宙に目覚めペガサスの聖衣を纏う所までが描かれたが、第二話以降も、新キャラクターや前作のキャラクターの登場も予定されており、ますます見逃せない内容になっている。前作のメインキャラクター5人が本作に登場するのかも非常に気になるところだ。

 
第一話試写の後、サプライズゲストである「聖闘士星矢Ω」の主題歌を歌うMAKE-UP feat.中川翔子が登場。新世紀バージョンに生まれ変わった「ペガサス幻想ver.Ω」を熱唱。聖闘士星矢の大ファンで「ペガサス幻想」もカラオケでよく歌うという中川翔子さんは、アテナの城戸沙織役も担当。「小宇宙は燃えていますか!?」と会場を盛り上げていた。


続くトークショーでは、キャスト自身も完成版を観たばかりの1話について古谷さんが「意外と良かった(笑)。映像も綺麗で迫力があって、特に金色の人が良かったよね」と冗談交じりに話すと、緑川さんも「金色の人に迷惑を掛けたくなかったのでアフレコも1時間前くらいに現場に行った」と会場の笑いを誘った。

ここで、1話では光牙、星矢、沙織しかメインキャラクターが登場しないことから、今後登場するメインキャラクターについてそれぞれのキャストから紹介が入る。蒼摩役の小西さんからは「光牙の一番最初の友達。性格的には非常に明るく仲間思いだが、怒ると手が付けられなくなる暴れん坊」と紹介。雪野さん演じるユナは「幼い頃に戦争で両親を亡くしていて生きることとは何かを考えてきた少女。光牙との出会いによって自分の生き方を見つめ直す」と今後の展開を示唆するような紹介であった。

また、龍峰役の柿原さんから「龍峰は紫龍とその幼なじみの春麗の息子です。」と語ると会場からは驚きの歓声が上がった。そしてこの日一番の笑いを誘ったのはエデン役の諏訪部さん。「エデンは一言で言うとミステリアスです。なぜかというと、本編で演じていないからです。ただめっちゃ強いらしいです。」と語ると会場は大爆笑の渦に包まれた。

トークショーでは、星矢役の古谷さんが「なるべく沢山出してよね」と若林プロデューサーに直談判する場面も。主役である光牙を演じる緑川さんも、第一話にも早速登場したペガサス流星拳について「まだそんなに撃っていないが、とにかく一生懸命やらせていただいた」と語った。

今後の展開について質問が飛ぶと、若林プロデューサーから「光牙が沙織さんを求めて旅に出て、新世代の聖闘士に出会う。またその中で原作に登場する人物も出てくるので楽しみにしていてほしい」と、原作ファンにとって楽しみなコメントが飛び出した。

また、沙織役を演じる中川さんも「初代沙織役の潘恵子さんのイメージが凄くプレッシャーに押しつぶされそうでしたが、アフレコで古谷さんの黄金聖闘士になった星矢の『うむ』いう一言を聞いて小宇宙が爆発し、前向きにアテナ役を頑張っていこうと思えるようになりました。オタクな自分を抑えて頑張りたいと思います」と、興奮冷めやらない様子で熱弁していた。

キャストの方々からの一言に続き、畑野ディレクターから「最高のキャストと最高のスタッフの力をかりて、最高の作品にしていきたいと思います。」若林プロデューサーからは「聖闘士星矢という偉大なタイトルを作ることはプレッシャーですが、死力を尽くして頑張りますので応援してください。」とそれぞれが今後の決意を語った。

そして、イベントの最後には星矢・光牙の新旧ペガサスのよる夢のペガサス流星拳コラボレーションが行われた。
古谷さんからの「うおおおお!燃え上がれ!俺たちの小宇宙よ!」、緑川さんの「ペガサス」に続き、2人の「流星拳!!」の掛け声にあわせて会場全員で右手を突き上げてイベントを締めくくった。

前作の終了から二十数年。新しい聖闘士星矢の歴史が幕を開ける。

 

<Text・Photo/杉山 寛>

●『聖闘士星矢Ω』公式サイト
http://www.toei-anim.co.jp/tv/seiya/

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