小清水亜美、福山 潤ら豪華声優陣による朗読劇「まおゆう魔王勇者」夜の部レポート

By, 2012年2月27日



「『まおゆう魔王勇者』エピソード0始まりに至る物語」の朗読劇が、2012年2月19日(日)渋谷公会堂で、昼、夜と2回に渡って行われた。

人気タイトルの朗読劇ということ、小清水亜美、福山潤らをはじめ、出演する豪華な声優陣にも注目された。昼の部:勇者編「出立」は主に勇者側のエピソードを、夜の部:魔王編「恋慕」は魔王側のエピソードという構成となっていて、昼、夜と、両方観劇したファンも多かったようだ。
『朗読劇』とは、どんなイメージをお持ちだろうか。台本を持って読み聞かせるような、静かなイメージをお持ちかもしれないが、とんでもない。
今回は、夜の部:魔王編「恋慕」をレポートする。

開始5分前に、語り部役の永井一郎と、執事役の銀河万丈による、観劇の際での注意事項が流れた。なんと豪華な2人であろうか。既に収録してあったにも関わらず、観客からも笑いがこぼれる。観劇前でも気が抜けない朗読劇である。


会場は期待に満ちあふれていた。そんな中、たくさんの拍手で幕はあがり、勇者役の福山潤、女騎士役の沢城みゆき、女魔法使い役の福圓美里が登場。台本を片手に叫ぶ。
舞台上の効果音、様々なライトや、スモークでの演出、そして普段は音声だけで聞いている声優さんの『生』で聞く演技はものすごい迫力であり、それぞれのキャラクターがの動きが見える様であった。

物語に引き込まれているうちに、夜の部は『魔王編』ということで早速、魔王役の小清水亜美、メイド長役の斎藤千和が登場。
軽快なテンポで二人のやりとりをはじめる。絵がなく、声の演技だけで魔王とメイド長の距離感がわかる。

 
場面が変わり、青年商人役の神谷浩史、辣腕会計役の立花慎之介が登場。神谷の鬼気迫る演技に観客は寒気さえもしたのではないだろうか。ライトが余計その狂気を引き立てる。

続いて、中年商人役のチョーが登場した際には、会場が笑いに包まれた。今日一番の笑いではないだろうか。なぜならば、チョーの着ていた白いTシャツにも『中年商人』と書かれていたのだ(笑)。そんな中で安定した演技に、観客は物語を堪能する。

そして冒頭から暴漢に囲まれる魔族娘役の松井恵理子が登場。暴漢は複数いたのだが、その迫力はすごいものであった。それを助けた火竜公女役の伊藤静も登場し、緊迫したシーンからの、魔族娘へのスキンシップに観客から笑いが飛ぶ。適役ではないだろうか。効果音も、より笑いを引き立て、魔族娘の心のツッコミが飛び交う。
再び暴漢に襲われそうになり、ピンチの魔族娘と火竜公女の前に、颯爽と東の砦将役の三宅健太が登場した。豪快かつ、力強く爽快であった。そのまま暴漢らを追い払った。

前半が終了したところで休憩に入り、プロデューサーと、出演を終えたばかりの伊藤、三宅が登場し、しばし観客はトークを楽しんだ。三宅は、「緊張しました」とコメント。そして客席の協力により「観客」の収録が行われた。2シーンの声を収録し、一発でOK。客席も一緒になって楽しめる素晴らしい企画だった。
その後のグッズの紹介では、三宅、伊藤のウイットに富んだコメントの数々に、会場は盛り上った。

そして再び物語へ。後半、物語の佳境、魔王とメイド長の過去のストーリーでは、メイド長の悲痛な叫びがこだまする。その叫びは、強く、強く、私達の心にも響くものであった。また、魔王とメイド長の深い絆に、観客も同調していく。


終盤になり、魔王役の小清水が、舞台上で角をつけた。
瞬間、その後につなぐにふさわしい音楽が流れ、よりその『シーン』を印象的なものと引き立てた。遂に魔王と、そして剣をかまえた勇者が対峙したのだ。

魔王「この我のものとなれ、勇者よ」

勇者「断る!」

二人が言葉を交わした後、幕は下りた。

終幕し、キャストが登場。全員で手をつなぎ深く礼をした。舞台にはまだまだ熱気が残っていた。

<Text/大根田 理絵>

<出演者>

【昼の部】(勇者編 出立)
魔王役:小清水亜美(アクセルワン)
勇者役:福山潤(アクセルワン)
メイド長役:斎藤千和(アイムエンタープライズ)
女騎士役:沢城みゆき(マウスプロモーション)
女魔法使い役:福圓美里(シグマ・セブン)
火竜大公役:広瀬正志(ぷろだくしょんバオバブ)
冬の王子役:平川大輔(メディアフォース)
先代冬寂王:森川智之(アクセルワン)
白夜王役:東地宏樹(大沢事務所)
侍従長役:金光宣明(81プロデュース)
メイド姉役:戸松遥(ミュージックレイン)
メイド妹役:東山奈央(アーツビジョン)
老賢者役:堀川りょう(アズリードカンパニー)
<収録出演>
語り部役:永井一郎(青二プロダクション)
執事役:銀河万丈(青二プロダクション)

【夜の部】(魔王編 恋慕)
魔王役:小清水亜美(アクセルワン)
勇者役:福山潤(アクセルワン)
メイド長役:斎藤千和(アイムエンタープライズ)
女騎士役:沢城みゆき(マウスプロモーション)
女魔法使い役:福圓美里(シグマ・セブン)
青年商人役:神谷浩史(青二プロダクション)
辣腕会計役:立花慎之介(アクセルワン)
中年商人役:チョー(俳協)
火竜公女役:伊藤静(賢プロダクション
東の砦将役:三宅健太(81プロデュース)
魔族娘役:松井恵理子(アイアムエージェンシー)

<収録出演>
語り部役:永井一郎(青二プロダクション)
執事役:銀河万丈(青二プロダクション)

●まおゆう魔王勇者 公式サイト
http://www.enterbrain.co.jp/pickup/2010/maoyu/