現在好評放送中のアニメ『いつか天魔の黒ウサギ』(『いつ天』)。12月に発売される原作第9巻に、テレビ未放送の完全オリジナル「第13話」のDVDが付属する『完全受注生産限定版』の発売が決定! こちらのアフレコが都内のスタジオにて行われた。
アニメ化もされた原作者・鏡 貴也先生の大人気ライトノベルシリーズ『伝説の勇者の伝説』(『伝勇伝』)からライナ・リュート役の福山 潤さん(『いつ天』では紅 日向役としても出演)、フェリス・エリス役の高垣彩陽さんも参加した、アフレコインタビューをお届けしよう!!
―本日の収録の感想をお聞かせ下さい。
鉄 大兎役・立花慎之介さん(以下、立花):キャラの人格入れ替わりのパートは、家で台本を読みながら「カオスになるんだろうな」と思ったら、案の定なりました(笑)。だけど、みんな自分以外のキャラも非常にうまく演じていて、面白い仕上がりになる、と思います。後はスタッフさんにどうまとめていただくか、とても楽しみです。(紅 月光役の)中村悠一さんが美雷の人格で演じたときに「これは新キャラなんじゃないか?」と思うくらいに変貌を遂げていたのが印象に残っています(笑)。
紅 月光役・中村悠一さん(以下、中村):登場キャラクターの中身が入れ替わる、という斬新な……いや、結構ありますね(笑)。美雷を完璧に表現できたと思いますので是非観て下さい。
『伝説の勇者の伝説』フェリス・エリス役・高垣彩陽さん(以下、高垣):今回の『伝勇伝』とのコラボは、ファンの方々のリクエストで成立した企画ということですが、『伝勇伝』のイベントでも鏡先生や川崎逸朗監督から「コラボ企画があるかも?」と言われ、とても楽しみにしていました。収録を終えた今、回アニメでフェリスやライナにを演じ会えるのも最後かもしれないので、少し寂しいです。『いつか天魔の黒ウサギ』は今回初めての現場だったのですが、温かく迎えていただきました。すんなりと演じることができました。
サイトヒメア役・高本めぐみさん(以下、高本):ヒメアは美雷と遥だけの同性同士の入れ替わりだったのですが、声のトーンが近いので、どう演じようか悩みました。自分の演じた美雷が「あまりに本物に似ていて、区別が付かないからNGにしようか迷った」と言われてドキッとしましたが(苦笑)、出来上がりが楽しみです。
安藤美雷(アンドゥのミライ)役・野水伊織さん(以下、野水):美雷の当番回、という感じで最初から最後までずっと出ていたのですが、美雷なのに中身は大兎、ということで「ヒメアじゃないの!?」とビックリしました(笑)。音響監督さんにも「もう少し男の子っぽくしていいよ」とアドバイスをいただいて、非常にやりやすかったです。大兎が毎回、いかに叫んでいるのかを思い知りました(笑)。
時雨 遥役・美名さん(以下、美名):リハチェックの映像を見ていてすごく面白かったので、「ファンの方々には絶対に観ていただきたい!」と思いました(笑)。そして「月光様……中村さん……」と思いながら演じました(笑)。
ハスガ・エントリオ役・鈴村健一さん(以下、鈴村):人格入れ替わりのお芝居はみんな大変だな、と思いました(笑)。台本を読んだら「今回は入れ替わるヤツだ」と思い、自分の役はどうかな、と思ったら、なかったので安心しました。入れ替わったキャストさんを後ろで見守っていました(笑)。
紅 日向/『伝説の勇者の伝説』ライナ・リュート役・福山 潤さん(以下、福山):いい意味で勢いだけのフィルムになったと思います。見ている方には大変楽しんでいただける内容になったと思います(笑)。しまいにはどこが本筋なのか分からなくなるような内容で、演じる側の自分も、とても楽しかったです(笑)。
黒守・フィリエル・優一役・諏訪部順一さん(以下、諏訪部):「キャラクターの入れ替わり」は、日本のアニメのお家芸、というか、役者の度量が試される場だと思いますが、楽しませていただきました。
セルジュ・エントリオ役・岡本信彦さん(以下、岡本):13話はギャグの要素が強かったですね。『伝勇伝』には、自分もリーレ・リンクル役で出演していましたので、ライナやフェリスと久々に共演できて嬉しかったです。
碧水 泉役・堀川千華さん(以下、堀川):泉は、原作ではエントリオ兄弟と仲がいいイメージがあったのですが、アニメでは中々絡むことがなくて。でも今回二人と一緒にトランプをするシーンがあったりして嬉しかったです。
―アニメシリーズを振り返っての感想をお願いします。
立花:原作をうまくまとめていただいたな、という印象です。原作のダイジェストにならずに押さえるところは押さえつつ。TVアニメは大体途中にお遊びの回があるのですが、『いつ天』は途中ではなく、最後の第12話で遊ぶんだ、と率直に思いました(笑)。視聴者の度肝を抜くような終わり方をしているので、楽しみにして欲しいと思います。
中村:まだ作品の中身を見せ切っていない状態で終わってしまいました。「スクデュル」ってなんだ? というところを詳しく知りたいです。紅日は「3スクデュル」らしいのですが、原作では「億スクデュル」まであるらしいので、ぜひそこまで描いて欲しいですね(笑)。
高本:あっという間で、全然「終わった」という気分ではないです。番組が始まる前の、最初のインタビューで「今後謎が明かされていくのでは?」と言ったのですが、結局逆に深まってしまったので(笑)、繰り返し作品を観て、次の機会を待ちたいと思います!
野水:幻想的な世界観はそのままに、キャラクターがより強調されていて、演じていて面白かったです。美雷のような天真爛漫で突き抜けたキャラクターを演じるのは初めてで、最初は悪戦苦闘した部分もありましたが、演じていくうちに自分が美雷に近づいていくように感じてきて。シリアスな作品の中での「癒し」になれていればいいな、と思います。
美名:『いつ天』に限らず、いつも「1クールは早い」と思ってしまうのですが、原作の世界観がとても素敵で、監督さんをはじめ、スタッフさんの力で素晴らしい作品に仕上がったと思います。原作を読んでいけばいくほど、「物語の核心まで触れていない、このままじゃ足りない!」という気持ちが強まって来ましたので、是非そこまで描いて欲しいです。私自身もとても勉強させていただきましたので、続編をお願いしたいです!
鈴村:ハスガは第9話からの登場だったので、「スクデュル」などの言葉など、よく分からないことが多かったのですが、二期が始まれば解明されると思います!
福山:月光をバカにし続けていた頃が懐かしいと感じながら、まだ解決できていないことがたくさんありますので、続きが描かれることを期待しています。
諏訪部:情報量が多い作品だったので、もっと長い期間をかけて物語を紡げたら、なお良かったのではないかな? という思いがありますね。個人的にはもっと出番が欲しかったです(笑)。
岡本:セルジュは物語の途中から出てきたのですが、12話では大兎たちと既に打ち解けあっていたり、また原作では泉さんといい感じになっている、という話も聞いているので、是非この先も描いて欲しいと思いました。
堀川:泉は第6話からの登場だったのですが、生徒会のメンバーやエントリオ兄弟たちと一緒に最後までたどり着けたことが嬉しいです。泉は普通の人間でありながら「何かあるんじゃないか?」という謎を秘めたまま物語が終わってしまったので、二期があれば、是非よろしくお願いします! 泉の秘密をバラさせて下さい(笑)!
―高垣さんと福山さんにお伺いします。ご自身が出演している2作品が共演したことに関して感想をお願いします。
高垣:両作品は絵柄にそれぞれ特徴がありますが、それぞれの監督の演出で融合させて下さり素敵なコラボレーションになりました。特に『いつ天』紅日向役であると同時に『伝勇伝』ライナ役でもある福山さんが見所じゃないかと思います(笑)。久々のフェリスとしての収録で緊張もしましたが、福山さんと並んでマイク前に立ったら、スッと世界に入れました。『いつ天』世界でもムチャクチャなフェリスを楽しんで収録させていただきました。
福山:鏡先生がイベントでポロっと言ったのが初聞きだったのですが、ライナとフェリスの掛け合いも久々でしたので、懐かしさを感じながら、またコラボ企画という中でも「帰ってきた」という気持ちをかみしめながら演じました。
なお、見どころに関しては、ほぼ満場一致で「人格入れ替わりでの月光の変貌ぶり」とのこと(笑)。皆さんも是非注目してご覧になっていただきたい。
<Text/ダンディ佐伯>
テレ玉 毎週(金) 25:05~
千葉テレビ 毎週(月) 26:00~
TOKYO MX 毎週(水) 26:00~
tvk 毎週(水) 25:45~
岐阜放送 毎週(月) 25:45~
三重テレビ 毎週(火) 26:50~
KBS京都 毎週(火) 25:00~
サンテレビ 毎週(木) 24:35~
TVQ九州放送 毎週(水) 26:48~
<キャスト>
鉄 大兎:立花慎之介
サイトヒメア:高本めぐみ
紅 月光:中村悠一
安藤美雷(アンドゥのミライ):野水伊織
紅 日向:福山 潤
時雨 遥:美名
蒼水 泉:堀川千華
数冴紗英子:合田 彩
黒守・フィリエル・優一:諏訪部順一
鉄 ユイカ:高森奈津美
ニャン吉:月宮みどり
セルジュ・エントリオ:岡本信彦
ハスガ・エントリオ:鈴村健一
ほか
<スタッフ>
原作:鏡 貴也
原作イラスト:榎宮 裕
監督:山本天志
シリーズ構成:森田 繁
脚本:あみやまさはる/吉村清子/大知慶一郎
絵コンテ:川崎逸朗/宮崎なぎさ/新田靖成/藤沢紗々
キャラクターデザイン:磯野 智
総作画監督:磯野 智/桜井正明
アニメーション制作:ゼクシズ
音楽制作:フロンティアワークス
製作:宮阪高校生徒会
●アニメ公式サイト
http://kadokawa-anime.jp/itsu-ten
(C)2011 鏡貴也・榎宮祐/富士見書房/宮阪高校生徒会