竹達彩奈が朗読に初挑戦!『ふしぎ工房症候群』 Premium.2『居場所をください』インタビュー

By, 2011年7月5日



『ふしぎ工房症候群 Premium2「居場所をください」』竹達彩奈さんインタビュー

人気男性声優を多数起用した、奥深いストーリーが魅力のオリジナル朗読CD『ふしぎ工房症候群』シリーズ。その最新作が2011年6月22日に発売! 今回、主人公の「私」を担当したのは人気女性声優の竹達彩奈さん。初の女性の語り手ということで意気込んで臨んだという彼女にお話を聞いてきました。

―今回の収録の感想をお聞かせ下さい。

竹達彩奈さん(以下、竹達):私自身、朗読に挑戦するのは今回が初めてです。学生時代に国語の授業で読み上げる、という時は相手に聞かせる、という能動的な行動というよりも「当てられたので読む」という受動的な気持ちでのものでしたので、今回のように皆さんに向けて「聴いて欲しい」という気持ちで読み上げるのは初めてでした。養成所のレッスンでもあまり経験がなかったので、新鮮でしたし難しかったです(苦笑)。ストーリーもとてもシリアスで、すがりたい気持ちや一生懸命な気持ちを表現する為には、自分の中にあるものを出さないと伝わらないな、と思いましたので、台本を頂いてから色々と考えました。事前に原作者の竹内 葵さんと打ち合わせをして上がってきた台本だったのですが、実際に私にもいるお兄さんが出てきたり、私自身も昔はいい子に思われたいという願望を持っていたので、過去の自分を見ているようで恥ずかしかったり葛藤もあったのですが、結果的に心の中に強く残った作品になりました。

―竹内さんとは具体的にどのような打ち合わせをされたのですか?

竹達:先ほども申し上げました通り、「お兄ちゃんはいるの?」という家族構成の話や、「好きな映画は?」といった趣味の話まで、様々です。私は映画にはちょっとうるさいので、結構色々と言ってしまいました(笑)。こうして上がった台本を見て、「もしかして、私のことを見透かしてる?」と思ったりしました(笑)。

―竹達さんが『ふしぎ工房症候群』シリーズ初の女性による語り手、ということになるのですが、そこは意識されました?

竹達:実は、収録前に過去のシリーズ作品をこっそり聴かせていただいたのですが、聴き入ってしまうと同じようなものになってしまうんじゃないかと思ってしまって。「私らしく語ろう」と意識して臨もうと思いましたので、じっくりとは聴いていないです。私がシリーズで初めての女性、ということでプレッシャーもありましたが、だからこそ「あまり構えずに私らしく演じよう」という気持ちでやれたかな、と思います。

―本作のストーリーに対する感想をお聞かせ下さい。

竹達:タイトルにあるように、主人公の女の子が居場所を求める物語なのですが、皆さんも普段無意識のうちに家族や友人の中に居場所を求めていると思います。私も小さい頃は親が共働きで「居場所ってどこなんだろう?」と考えたこともありましたので、演じる中で自分の小さい頃を思い出しましたね。『ふしぎ工房』というタイトル通り、不思議な気持ちになるのですが、最後はちょっと安心を得られて良かったです。

―主人公の「私」に対してどんな気持ちを抱かれましたか?

竹達:「そんなに頑張らなくていいよ」と言ってあげたいです。「八方美人で、誰にでも好かれたいと思っている自分に気付いた」とあるのですが、それが私には悪いとは思えなくて。その振る舞いが人を傷つけてしまうようでしたら大問題ですが、その行動で人に優しさを与えられるのであればそれでいいんじゃないかと思いますので、「そんなに自分を責めないで」と励ましたくなってしまいますね。彼女なりに一生懸命生きてきた証だと思いますし。

―この後物語が続くとしたら、どんな展開になると思いますか?

竹達:簡単には終わらないと思います。母親が病気になったり、第2、第3の苦難が襲ってくるんじゃないかと。それも乗り越えて、父親やお兄さんも含めて、家族全員で和解して欲しいな、と思います。

―竹達さんにとっての「居場所」はどこですか?

竹達:アフレコなどの仕事や家族、友人、ファンの手紙、イベント……欲を言ってしまえば日常生活の全てが居場所ですね。全てが揃っているからこそ自分があると思いますので、どれか一つでも欠けてしまうと、私は私では無くなってしまうと思います。

―今回朗読に臨むにあたり、参考にしたことなどはありますか?

竹達:私には姪っ子がいるのですが、それとはちょっと感覚が違うと思うのですが「絵本を読み聞かせる」イメージで臨みました。表現の仕方も手探りでしたので(苦笑)。収録する時も実際にやってみて、「もし、修正して欲しいと言われたら直していこう」という気持ちでしたが、特に修正の指示もなく「よし!」と思いました。

―竹達さんが幸せを感じる瞬間は?

竹達:オーディションに受かった時です。報告すると、母親がまず喜んでくれて、家族で美味しいものを食べに行く、という流れがとても幸せです! 報告すると家族が喜んでくれて幸せが2倍、食事に行くとさらに3倍……と幸せの連鎖が起こる構図です!!

―最後に、ファンの方に一言お願いします。

竹達:『ふしぎ工房症候群』初の女性の語りということで、原作の竹内さんも悩まれたと思いますし、私も悩みましたし、作中の「私」も悩んでいる、ということでみんな悩みながらできた作品なのですが、その分みんなの想いがたくさん込められた作品になっていると思います。ストーリーはシリアスで心苦しくなってしまう部分はあると思いますが、大事なことを伝えてくれる作品だと思いますので、色々な方に聴いていただければ、と思っています。皆さんの心に残る作品になればいいな、と思います。よろしくお願いします!

<Text・Photo/ダンディ佐伯>

<インフォメーション>
オリジナル朗読CD ふしぎ工房症候群 Premium.2『居場所をください』

好評発売中!

XNCG-10021
税込¥2,100

原作:竹内 葵

発売元:Cosmic★Gate

※レコチョク、mu-mo、music.jp、iTunes等で同時配信!

●『不思議工房症候群』作品紹介サイト
http://www.cosmicray.co.jp/fks/